研究紹介-小型MRI-


一般に販売されているMRIはヒトの全身を撮像の対象をしており、MEGのユーザからは、頭部のみの撮像に適した小型低磁場MRIの開発が望まれています。

本研究所では永久磁石を用いることにより、図1のような超小型の頭部専用のMRIを開発しております。
装置本体と制御コンソールを含めて通常の居室の広さでも十分に設置が可能なコンパクトさです。

豪州のマックウェーリー大学との打合せでは、脳磁計測の結果を図示するためのMRIとしては十分な性能であるとの評価を得ています。

図2はその画質の程度を示したものです。


研究紹介-ELFA(超低周波アンテナ)/フラックスゲート-

近年、地震や火山活動などに関連した電磁気現象の研究が進められています。
岩石に強い応力を加えると圧電効果によって電圧が発生し微弱な電流も流れることが知られておりますが、地震の際にも、地殻内の応力や歪みの集中や開放によって電磁波が放射される現象が指摘されています。

また、地殻変動が大気の電離層を励起して地磁気が変動するといった現象も指摘されておりますが、詳しい事はまだ明確になっていません。

本研究所は、このような低周波電磁気信号を高感度なSQUIDによって精密に計測し、地震研究に役立てることを目的としてELFA(超低周波アンテナ)システムの開発を行っております。

図1は開発中のアンテナ(SQUIDセンサ)と天池自然学苑での地磁気の計測例です。